子どもが学校に行けなくなったとき、
多くの親がまず考えることがあります。
それは
「原因は何だろう?」
ということです。
- 友達関係?
- 勉強?
- 先生との関係?
- 学校が嫌い?
理由がわかれば、解決できる。
そう思いますよね。
でも実は、
原因を探すほど状況が悪くなることがあります。
この記事では、元保健室の先生として見てきた経験から
・学校に行けない子どもの心
・原因探しが逆効果になる理由
・親ができる関わり方
についてお伝えします。
不登校で多くの親がしてしまう「原因探し」
朝になると
「頭が痛い」
「お腹が痛い」
「起きられない」
そう言って学校に行けない。
でも午後になると、少し元気になる。
ゲームやスマホをしている姿を見ると、
「本当にそんなにしんどいの?」
「ただ行きたくないだけ?」
そう思ってしまうこともありますよね。
親としては
- どうしたらいいの?
- 原因は何?
- このままずっと行けなかったらどうしよう
と、不安になります。
子どもの力になりたいからこそ
- 理由を聞いたり
- 励ましたり
- 学校に行く方法を探したり
一生懸命になります。
そして多くの親がこう思います。
「原因さえわかれば、解決できるはず」
ですが、ここに大きな落とし穴があります。
不登校の原因を聞くほど子どもが黙る理由
原因探しが続くと、子どもの心の中では
「わからないって言ってるのに責められている」と感じることがあります。
すると
- 黙る
- 部屋にこもる
- イライラする
- ゲームに逃げる
という行動が増えることがあります。
そして最悪の場合、
親子関係が少しずつ苦しくなってしまうこともあります。
不登校の原因は一つではない
学校に行けなくなる理由は
一つではないことが多いと言われています。
文部科学省の調査でも、不登校の背景には
- 友達関係
- 勉強の不安
- 生活リズム
- 心や体の不調
など、複数の要因が重なっていることが多いとされています。
さらに教育や医療の世界では
「生物・心理・社会モデル」
という考え方があります。
これは人の心や行動は
- 体の状態
- 心の状態
- 周囲の環境
この3つが影響し合って起きるという考え方です。
つまり
「これが原因」
と一つに決められるものではなく、
小さなストレスが重なって起きることが多いのです。
保健室で聞いた子どもの言葉
私は保健室の先生として
多くの子どもたちと関わってきました。
朝、体調が悪くて保健室に来る子。
教室に戻れず、しばらく保健室で過ごす子。
最初は
「頭が痛い」
「お腹が痛い」
と言っていても、
少し落ち着くとポツリと本音を話してくれることがあります。
例えば
- 勉強がわからない
- 友達とうまくいかない
- 先生の声が怖い
- 教室にいると苦しい
でもこうした理由は
最初から言えることはほとんどありません。
なぜなら
子ども自身も
「どうしてこうなっているのか」
よくわかっていないことが多いからです。
不登校の子どもの本当の気持ち
保健室でよく聞いた言葉があります。
それは
「行かなきゃってわかってるけど、行けない」
という言葉です。
子どもは
- 行かなきゃいけない
- 行った方がいい
そう思っています。
でも
体が動かない。
心がついていかない。
そして多くの子どもは
「お母さんに心配をかけたくない」
と思っています。
だから
「明日は行く」
と言うこともあります。
でも朝になると
やっぱり動けない。
一番困っているのは
実は子ども自身なのです。
親にしてほしいこと
では、子どもは
親にどうしてほしいのでしょうか。
保健室で多くの子どもと関わる中で感じたことがあります。
それは
「わかってくれる大人がいること」
です。
学校に行けなくなった子どもは
- 怠けているわけではありません
- 親を困らせたいわけでもありません
本当は
「どうしたらいいかわからない」
「でもわかってほしい」
そんな気持ちを抱えていることが多いのです。
今日からできる関わり方「10秒ルール」
子どもが
「学校しんどい」
と言ったとき、
つい親は
「何があったの?」
「友達?」
「先生?」
と理由を聞きたくなります。
でも子どもが一番ほしい言葉は
「なんで?」ではなく
「そうなんだ、しんどいんだね」
という共感です。
そこで、今日からできることを
一つお伝えします。
子どもが話したとき、10秒だけ聴いてみてください。
途中で
「でもね」
「それはね」
と言いたくなる気持ちを少し我慢して、
まず10秒。
そのまま話を聴いてみてください。
その10秒が
「わかってもらえた」
という安心につながります。
まとめ
原因探しより大切なこと
学校に行けない理由は、一つではありません。
だから原因を急いで探すことより
まず子どもの気持ちを理解すること
そこから回復が始まります。
コメント